部落差別は、今 ~TUBAME-JIROのブログ~

当事者の声、マイノリティの視点、差別の現実を踏まえた情報発信をしています。

鳥取ループ・示現舎、Mのマンション差押え~決定は妥当!との判決~

「全国部落調査」復刻版出版事件では、現在、鳥取ループ・示現舎のMの自宅マンションは、仮差押えとなっています。

損害賠償請求で支払えない場合のために、マンションを差し押さえているということ。

この決定を不服だと、Mは異議申立をしていたが2017年7月11日、横浜地裁相模原支部は、Mの申立を棄却し、マンションの仮差押えの決定を支持しました。

判決の全文はこちらから

不動産仮差押命令異議申立に対する横浜地裁相模原支部の決定 | 「全国部落調査」復刻版 出版差し止め事件裁判

争点(判決)のポイント


その慰謝料額が200万であることは疎明されている。

◆争点① 原告は、部落出身者であると裁判所は判断。

⇒Mは、原告を「部落出身者」ではないと主張。原告の生い立ちや被差別体験、解放運動の活動経験などを踏まえて判断しても、「部落出身者」だと裁判所は認めました。

 

◆争点②「同和地区WIKI」「人物一覧」の管理者としての責任

⇒Mは「人物一覧」は自分でないと否認しているが、削除や掲載停止を出来たのにしなかったため、管理者責任(賠償責任)はあると判断。

⇒「解放同盟関係人物一覧」は、明らかに「違法なプライバシー侵害」にあたる。

 

◆争点③「権利侵害」「損害額」は妥当だと判断。

差別意識は依然として残っており、「復刻版」や「同和地区WIKI」は、部落出身者かどうかの身元調査を「容易にするもの」である。

彼らの行為によって実際に差別を受けていなくても、「差別的取り扱いを受けるかも知れないという懸念を増大させ、その平穏な生活を脅かすものとなるという点で、その権利利益を侵害するものといえる」と判断。

 

◆争点④「電話帳」に載っているから、掲載してもよいという主張は「失当」

Mは、NTTの電話帳に掲載されている個人情報を掲載しただけだから問題ないという主張をしてきたが、それも「ダメ」だという事があらためて、明確に否定されました。

個人情報は自己情報コントロール権であり、その本人にプライバシー権がある。「本人同意」がないなかで、勝手に住所や電話番号等の情報を二次利用していはいけない。

今回の判決では、あらためて、そのような判断が司法によって下されたという意義あるものでした。

現在、「解放同盟人物一覧」や「ABDARC関係人物一覧」などが、何者かによって作成されている。そこには、示現舎を批判した人たちの個人情報が、情報の二次利用というMと同じ方法を使って、次々と無断で掲載され、晒され続けています。

今回の裁判所の判断を踏まえれば、この犯人も同様に裁かれる必要があると思っている。

 

「さらし差別」という二次被害

彼らの行為に対してNO!と裁判闘争を支援する人たちに対して、プライバシー侵害が次々と行われる「さらし」差別、原告や支援者へのハラスメントが深刻化しています。

今後、これらに対する被害実態の把握と救済、被害者への不安や心理面でのケア等も課題となっています。

 

 

参考:2017年7月11日 横浜地裁相模原支部の決定文の一部(抜粋)


【差別のない社会を築くためには、今後とも差別意識の表れとなるような言動や差別的言動を助長させるような出来事を排除する努力が必要だ。

「全国部落調査」復刻版の公表は、現代において、かつての同和地区の所在地が広く知られることを意味する。それによって特定の個人が同和地区出身者もしくは居住者であるか否かを調査することを著しく容易にする。

かかる機会の提供に伴い、特定の個人について同和地区出身者か否かの
身元調査をしようとする動機付けや実際にそのような行動に出る者が増大し、そのような行動の繰り返しが、同和地区出身者や現に同和地区に居住する者に対するさらなる差別意識の形成、増長、承継につながていく。

仮に、今現在は差り扱いを受けるといった具体的な支障が生じたものでなかったとしても、そのうな危険にさらされたということだけで、著しい苦痛や不安をともなうものであることは十分理解できる。】

 

 

 

部落の地名掲載について(解放運動の基本スタンス)

鳥取ループ・示現舎は、「解放同盟や行政などは自分たちの機関誌や書籍などには地区名を書いている。なぜ、私たちが同じように部落の地区名を掲載したり、部落地名総鑑を出版・ネット公開してはいけないのか」と、主張している。

まず、前提として「部落地名総鑑」は政府も認めた差別図書だからダメ!その上で、

ポイント①
「誰が作成したか」でなく、「何の目的で、どう使うのか」が問われている
。 

 

鳥取ループ・示現舎の主張(「同和地区Wikiの趣意」より)

「同和地区Wikiの目的は、全ての同和地区の正確な情報を調査することです。上記の目的以外の、二次的な目的・思想信条・所属団体・社会的立場といったことは一切問いません。ただ「同和地区を特定する」という共通の目的を持つ人々によりこのWikiは作られます」

⇒「二次的な目的は一切問わない」とは、差別が現存する社会で、これらの情報によって差別行為が行われても、いっさい責任を持たないことの宣言でもある。

このように、彼らは同和地区の所在地情報をネット上に公開し続けておきながら、そのことで、被害をうける当事者のことはまったく考えていない。 

示現舎の代表Mは「(同和地区wikiが公開されて)結婚差別で、一人か二人ぐらい死ぬかと思ったら、そんなことなかった」(2016年6月記者会見)と平然と語った。

部落差別によって被害を受けている当事者のことを抜きにして、自分たちの主張をいらくしても、それは独りよがりの、差別扇動、人権侵害、プライバシー侵害行為にしかならない。 例え「研究」目的であっても、地名掲載には最大限の配慮が必要だということ。

部落の地名表記については、解放運動の中ではすでに30年前に基本的スタンスが示されている。以下は、ポイントの箇所を抜粋したメモ。

『差別表現と糾弾』部落解放同盟中央本部編、解放出版社、1988年)

◆差別表現で糾弾するときって?

部落解放同盟第22回全国大会(1967年)の「特別決議・マスコミに対する差別糾弾要綱」のなかで、主観的な意図がどうであろうとも、その表現によって客観的に差別を拡大することに結びついている場合に糾弾するのだ、と明確にうたっている。(p35)

 

◆歴史的史料・文献についての基本的態度

【差別を助長しないよう配慮すべきである、と答えるしかない】(p97)

地名表記は、地元と協議が基本

 1985年発刊『史料集 明治初期被差別部落』(部落解放研究所編)作成時、部落の地名や「穢多」「非人」の記述が多く出てきて、その取り扱いについては、相当慎重な配慮がなされた。

結局、当該の都府県連・支部と協議して、地名を含めてその扱いを決めていった。これが本来あるべき姿であろう。p102 

 

 近世史料の部落の地名表記

 【ただ部落問題のばあい、歴史的な史料といえども、その扱い方によっては現実にある被差別部落への差別意識、あるいは予断と偏見に容易に結びつきやすいというところに、特に注意を促さねばらない問題があるといえる】p102

 

【例えば、検地帳によって、ある時期、ある地域に『穢多』が住んでいたことがわかったとする。私たちが本当に知りたいのは、そこに住む人々がなにを思い、どんな差別と直面しながら生き、歴史にどのような役割をはたしていたか、すなわちどのように人間が暮らしたのかの実像である。ところがややもすれば、どこそこが部落だ、という『事実』だけが、興味本位にひとり歩きしてしまいかねないのである。】


差別意識を助長しないように配慮

 【だから活字にするな、本にするな、といっているのではない。ただ論文にしたり出版する時に、今日に存在する差別意識を肯定したり、根拠を与えたり、助長したりすることがないように、十分に配慮をすべきであるということを主張しているにすぎない。】p104 

 

 なにを考慮すべきか

記述の内容(歴史的事実かどうかの史料批判

社会的影響の配慮

【個々の表現に問題があるにしても、全体としては差別を否定する意欲をかきたてられるという場合もあるだろうし、逆に特別なことばを使っていなくても、結果として差別意識を助長する側面のほうが強いという場合もありうるからである】(p106)

 出版の形態

【同じ歴史的史料や文献であっても、専門店で発行部数の少ない学術雑誌や研究書・史料集等にのせる場合と、大衆向けの歴史書や小説にのせる場合とでは、おのずと影響が違ってくるのは当然であろう。どのような性格の出版物に、どのような形で扱われるかは十分に考慮されなければならない。】(p108)

 

地名の扱い

【地名の扱いは、特に慎重な配慮を必要とする。なにもかも、部落の地名は消せばいいという姿勢がときたまみられるが、これは正しくない。特に、歴史的史料や文献、研究書などの場合には、基本的には地名は出してもいいといえる。ただ地名についての考え方は、それぞれの地域の部落解放運動の状況とも深くかかわっていて、一律にこうすべきだというのはむずかしい。】(p110)

 

【全国水平社の創立以来、部落解放運動は「寝た子を起こすな」という考えを克服しながら進んできた。「胸はって、ふるさとを名のる」ことができる世の中にしようと運動してきた。

しかし、部落の町名を変えたり、一つ手前のバス停で降りてわざわざ遠い道を回って帰り、自分の住んでいる部落を隠さなければならない現実が存在し、こうした「寝た子を起こすな」という考えをもつ部落民も多いのも現状である。

それは、部落民の責任であろうか。それほどに差別が厳しいという証左である。「それは、本当の解放運動の精神ではない」と批判することはやさしい。しかし現実にはそうした状況があり、一歩ずつこうした現実を変革しょうと、私たちは部落解放運動を組織しているのである】(p110)

 

【部落解放運動の状況を無視しては、地名をどう扱うかは考えられない。やはり事前に当事者との協議によって結論を得る努力を傾けてほしいものだ。】(p111)

 

【とくに地名辞典の類の編集には、細心の注意が求められる。一見して、被差別部落とわかるような、あるいはそれと推測させるような記述があれば、それは編集者の意図とはべつに、「部落地名総鑑」のように、どこが被差別部落なのかを調べるために悪用されることがある。しかも近世から現代までの地名の変遷がわかるとなると、部落であることをかくすために変えた地名まで暴かれることさえ起こりかねない。】(p111)

 

【『角川日本地名大辞典』(角川書店刊)は、編集の段階から、辞典としての性格や意義、全体の統一性などをそこなわず、しかも差別的な利用を許さない方法について慎重な姿勢をとった。結局、被差別部落の地名は立項するが、その記述は被差別部落であることを推測させるような内容としないという原則を立て、しかも「総説」やしおりのなかで、部落問題にふれるなどの取り組みをしていった。】P112 

 

府県史・市町村史の場合

【私たちは、府県史・市町村史のなかで部落問題にふれるな、などと要求したことは一度もない】P115 

 【私たちはむしろ、部落の歴史を明らかにし、なぜ差別の歴史が存在したか、差別とどのように闘ってきたのかが明らかにされるべきであると考える。そのために、府県市・市町村史の編纂が有意義なものであってほしいと思う。】

 

【ただし、それは差別の助長や、差別意識の拡大につながらないように、十分な配慮がなされるべきであろうし、十分な解説もなく、また当事者の意向を無視して地名を出したり、差別的な内容の史料が一人歩きするようなことがあってはならないと考える。】

  

「出来うる限りの配慮」をする姿勢を大切に

【考える視点は、はたして差別を助長したり肯定したりすることがないか、本当に差別をなくすために役立つものとなっているかどうか、ということになろう。】p119 

 

【最後に、もう一点だけふれておきたい。それは、今日の社会に部落差別があるかぎり、歴史的史料や文献の扱いについてどれだけ配慮をしても、それが差別的に悪用される可能性は残るし、その可能性を全く否定することはできない、ということである。「それなら、どんな配慮をしても、無駄」かといえば、そうではないだろう。「だからこそ、できる限りの配慮をする必要がある」のである。】p120

 

【ただ、それは当面必要な配慮ではあるが、そうした配慮をすれば問題がすべて解決するわけではない。必要なのは、そうした配慮とあわせて、部落問題の根本的な解決のための取り組みである。そして、あらゆる差別がなくなった時、歴史的な史料や文献は、文字通り歴史的な史料として自由に読まれ、利用することができるようになるだろう。そうした社会が、一日も早く来るように努力したい。だが今は、そうした社会を実現するための途上なのである。】

 

「差別を助長・拡大する言論の自由はない。言論の自由とは、人権を守り、拡大するところにその役割があると考えねばならない」p298 

 

鳥取ループ・示現舎は、目的、対象、媒体(ネット等)、差別の現実、地域性や時代など考慮せず、「解放同盟だって出版しているのだから、自分たちもいいじゃないか」と、全国の部落の所在地や部落出身者の人名リストなどをネット公開している。どこに「差別的に悪用される可能性」に対する配慮があるのだろうか。だから、私たちは彼らの行為が、差別を助長・誘発する行為であり、問題であるから「やめてくれ!」と抗議をしているのである。 

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『結婚差別の社会学』 齋藤直子(勁草書房、2017年)を読んで

「私は差別しない。でも親戚が・・・。世間が・・・」、結婚差別をする親たちの常套句だ。反対するのが親であれば、説得する対象が明確であり、対応も考えられる。

しかし、親戚やいとこの将来の架空のパートナー・親族まで、持ち出されて反対されてしまうと、カップルは説得が困難になる。

また、「私は差別してない」という親を、差別者呼ばわりすることもできなくなる。こうやって、差別への抗議が無効化され、カップルは差別を理由に反論できなくなり、「人柄」や「熱意」で勝負せざるを得なくなる。

運良く「人柄」や「熱意」が伝わり、「部落民だけど、この人は違う」と「例外化」され、結婚が容認されても、親の差別・忌避意識は変わってはいない。

結婚を認める代わりに条件がつけられる。

部落民ということは親戚には言うな」「部落には住むな」「子どもは産むな」といわれる。

本書ではこのような結婚差別のケースも多く取り上げられている。

『結婚差別の社会学』を読み終えたとき、これまで私自身が出会ってきた、たくさんの人たちの顔が浮かんできた。

自分の恋愛差別・結婚後差別のことを思いだし、ともに憤り、悲しみ、共感しながら本書を読みすすめた。

なぜなのか。この本では、聞き取り調査という手法を使い、数字では表すことが出来ない、生身の人間の声、差別の現実、心の奥底にある声をひろいあげている。

今も続く結婚差別のプロセスの中を生きる人たちの現実を、実証的に分析しているからだ。

私はこれまで結婚差別に関する多くの体験談を聞き、書籍や手記も読んできた。結婚差別に関する各地の実態調査や意識調査の結果も見てきた。

でも、それらの結婚差別をめぐるプロセス自体を分析し、結婚差別問題の解決のための研究がこれまで、ほとんどなかった。

この本は、学術書で終わらせず、結婚差別を受けた当事者、支援者にたいして、その解決に向けて少しでも役立つことを意識して書かれている。

著者の齋藤直子さんの研究者としての立ち位置、聞き取りを通して、かかわった目の前の人たちに対する思いが、すごく伝わってくる本である。ぜひ、多くの人に読んでもらいたい。

www.keisoshobo.co.jp

9/24 「私たちの部落問題 VOL2」が開催されます!

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9月24日(日)午後1時~、ABDARC主催のイベント「私たちの部落問題Vol.2」が東京・渋谷の「LOFT9」で開催されます!

9月25日(月)14::00~、東京地裁で「全国部落調査・復刻版」裁判の第6回口頭弁論があり、裁判にあわせた前日のイベントです。

⇒詳細・予約申込はこちらから http://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/73287(LOFT9の公式サイト)

第1部は「『全国部落調査』復刻版裁判って、なに?」と題して、河村健夫・弁護士(「復刻版」裁判弁護団)より、裁判の経過や争点などについて、基本的な事からのレクチャー。

第2部は「語ること/隠すこと/さらすこと」をテーマに、

前半は土肥いつきさん(京都府立高校教員)より、力ミングアウトの意味や意義、アウティングの問題について、当事者の思いや差別の現実を踏まえたレクチャー。

後半は、阿久澤麻理子(大阪市立大学)さん、上川多実(BURAKU HERITAGE)さん、土肥いつきをゲストにトークセッション。

「カミングアウト」と「アウティング」を切り口に、鳥取ループ・示現舎の問題で問われていることは、部落問題だけなく、他の差別問題にも問わている課題でもあり、反差別・人権運動を何を目指しているのか、「語れなく」なくさせられている社会とは?、マジョリティや非当事者に出来ることなど、参加者ともに考えるトークセッション。

 

【ABDARCとは】

www.abdarc.net
全国の部落の地名や関係者の個人情報をインターネット上に公開している鳥取ループ(示現舎)という集団があります。ABDARC(アブダーク:Anti-Buraku Discrimination Action Resource Center)~鳥取ループ裁判支援サイト~は、彼らにNOを突き付けるために起こされた裁判の情報を中心に、部落問題の基礎知識などを提供するために設立されました。

この問題を周知するために去る6月25日第1回目のイベントを上智大学の協力で行い、200名を超える参加者を得ました。今回、場所をLOFT9 Shibuyaに移しまして、2回めのイベントを開催いたします。

 

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東京高裁も「全国部落調査」(復刻版)の出版禁止の決定を支持!

 2017年6月16日、東京高裁は「復刻 全国部落調査」出版禁止の仮処分決定について、横浜地裁判決を支持する決定を下しました。
※昨年4月に示現舎(川崎市)が、「部落地名総鑑の原点」と題した本(全国の被差別部落の所在地が書かれた一覧リスト「全国部落調査」の復刻版)を出版しようとし、解放同盟が出版差し止めの訴訟を起こしました。横浜地裁(相模原支部)は出版禁止の仮処分決定を命じました。この決定に対して示現舎は不服として、地裁、高裁に仮処分決定を取り下げるように求めていました。

 解放同盟と示現舎の抗告を棄却。示現舎の主張は一切認められず。また、解放同盟の業務妨害も認めれないままの課題は残りました。

しかし、出版禁止の仮処分決定は正しかったとの結果は出ました。あとは本訴で争うことになりました。

 ★裁判所も、示現舎の主張を否定

 

①「復刻 全国部落調査」は部落史等の書籍とは違う!

同和問題に関する学術書や行政資料は、当該調査・研究等に必要な限りで、全国部落調査の該当部分を引用し、引用方法も、部落所在地及び部落名を含まない引用にとどめるなどの配慮がされているのに対し、

政府によって極めて悪質な差別文書であるとされた部落地名総鑑は、全国の同和地区の所在地等を網羅的、一覧的に記載したものであり、「復刻全国部落調査」や本件出版予定物も、部落地名総鑑と同様に、全国の同和地区の所在地等を、最新の地名も交えて網羅的、一覧的に記載したものである。」 

 

②差別に利用される恐れがある

「ひとたび本件出版予定物が出版等されたならば,部落地名総鑑と同様の利用がされることが予想され,そのために基本事件個人債権者らの人格権が侵害されるおそれが認められるのであるから,同債権者らは基本事件債務者に対して本件出版予定物の出版等の差止めを求めることができるというべきである。」

★「部落差別解消推進法」が適用!

そして、何より今回の東京高裁の判決では「部落差別解消推進法」の第1条が追加されました!これは「推進法」が部落差別撤廃の根拠法として明記された初めての判例となりました。

 

★今後の展開
仮処分は本裁判とは違って、高裁までで終わる「二審制」が原則となっています。ただ、抗告許可の申し立てと特別抗告を行えば、例外的に最高裁で審査されることがあるとのことで、示現舎は抗告しています。

また、ウエッブサイトの仮処分決定については、まだ判決が出ていないので、そちらの判決も注視しておく必要があります。

今後は、いよいよ本訴での闘いとなります。

9月25日(月)午後2時~、東京地裁で第6回口頭弁論があります。

その前日9月24日(日)13:00~、渋谷のLOFT9で反鳥取ループ裁判のイベントを行います。

私たちの部落問題vol.2 ―カミングアウトとアウティング― – LOFT PROJECT SCHEDULE

まだまだ、これからの闘い。
まずは、一歩前進したことを確認したいと思います。

部落差別と戸籍の非公開の闘い

tubame-jiro.hatenablog.com

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蓮舫代表が戸籍開

 

民進党蓮舫代表が「国籍問題」で戸籍の一部を7月18日に公開した。部落解放同盟中央本部は14日午後、民進党本部を訪問し、戸籍公開を求める発言が党内から起きていることに対する抗議をおこない、蓮舫代表が戸籍情報を公開することがないように申し入れをおこなってきた。

同様の事が二度と起こさせないためにも、戸籍と身元調査、部落差別との闘いの歴史をあらためて確認しておきたい。

 

◆「壬申戸籍」事件

戸籍は本人と親族などの血脈を証明するもの。そのため、戸籍に書かれた個人情報をもとに身元調査が行われ、結婚差別や就職差別などにおいて戸籍が悪用されてきた歴史がある。差別されたくないために、本籍地を何度も変えた部落民もいる。

部落解放運動は戸籍公開制限との闘いの歴史でもあった。戦前、全国水平社の闘いにより、壬申戸籍に記載された「元穢多」「新平民」などの族称欄が廃止された。

戦後も結婚や就職に際して、戸籍を用いた身元調査が後を絶たず、解放同盟は「戸籍の自由閲覧を制限させる運動」を展開。1968年に壬申戸籍が封印されてからも、戸籍の本籍地や親族情報を元に、身元調査が行われてきた。

◆「部落地名総鑑」事件

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1975年に「部落地名総鑑」事件が発覚。全国の部落の所在地一覧が掲載された本が販売され、企業や探偵者など300社が購入し、戸籍と「部落地名総鑑」を照合し、部落出身者の身元調査をおこなっていた。事件発覚後、法務省が10年以上をかけて現在まで10種類の「部落地名総鑑」が確認され、663冊が回収されている。

部落地名総鑑」事件をきっかけに1976年に戸籍法が改正された。請求事由の明示によって、不正目的が拒否できる「戸籍の閲覧制限」が行われた。さらに、こうした戸籍の閲覧制限が厳しくなるにつれ、次は住民票で「本籍」を調べ、身元調査を行う事件が続発し、1985年住民基本台帳法も改正し、「住民票の公開」制限を行った。

その後、大阪府をはじめ福岡、熊本、徳島、香川などでも身元調査規制条例が制定され結婚や就職に際して探偵などの差別身元調査を規制した。

 

◆就職・採用試験では戸籍提出は禁止!

就職差別撤廃運動では、就職試験のエントリーシートは本籍地や親の職業など本人の能力とは関係のない記載をさせない「全国高校統一応募用紙」が使用されるようなった。1999年には職業安定法が改正され、採用時における戸籍の提出の禁止、面接時において本籍地や親の職業など本人の能力以外の情報収集することが法的に禁止された。

 

◆戸籍法改正 「原則非公開」に!

 1980年代後半から、戸籍・住民票を他人が閲覧・取得できなくなったために、弁護士や行政書士等の有資格者に依頼し、戸籍等を不正取得し、身元調査をおこなう事件が多発した。

tubame-jiro.hatenablog.com

 

そのため2006年には「探偵業法」制定され、探偵業務において部落出身などの差別身元調査が禁止となった。そして、2008年には戸籍法が改正され、請求時の本人確認の徹底、不正取得を依頼した人も刑罰となった。

戸籍の不正取得防止に向けては、全国の650以上の自治体で登録型「本人通知」制度が導入されている。

このように部落解放運動では身元調査に戸籍が利用されてきたために、一貫して戸籍の公開制限の闘いをおこなってきた。そして、現在、戸籍は「原則非公開」という人権基準を作り上げてきた。

 

◆戸籍公開はマイノリティへの差別を誘発する !

戸籍には『婚外子』『棄児』『アイヌ民族』『沖縄出身』『トランスジェンダー』などの情報もある。『差別につながる恐れのある個人情報は開示しない』というのが現在の到達点。

結婚相談所でも独身確認ためには戸籍でなく、自治体で発行される「独身証明書」を使用するように経産省が2008年にガイドラインを出している。

今回の蓮舫代表の戸籍公開は、日本のプライバシー権、個人情報保護の闘いで積み上げてきた到達点を壊してしまう危険性があり、今後、悪影響することがないように取り組みを強化していく必要がある。

 

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「冷たいレイシズム」 鳥取ループ・示現社

鳥取ループ・示現社のMらの行為は、部落問題をあまり知らない人からすると、一見、「ヘイトなの?」とわかりにくい。

彼は決して、ネット上でも、路上でも「部落民を殺せ!」などとは叫ばない。これまで賤称語を使ったり、露骨に「部落民との結婚はやめろ!」「あいつらは穢れている!」などとストレートな差別言動を発したことはない。

その意味では「彼らの行為はヘイトなの?」と思ってしまう。

しかし、「復刻版 全国部落調査」を出版したら、結婚差別で「一人や二人くらい死ぬ人がいるかと思ったら、そんなことない」と平気で言い放つ。

「同和タブーをおちょくる」として、市役所などに部落の所在地情報等の開示請求を繰り返し、「非開示」となると裁判を起こしてきた。

部落民の名字リスト(1万人以上)や、部落解放運動団体の役員や会員名簿(名前・住所・電話番号、生年月日等)の個人情報をネット上に晒してきた。(「解放同盟関係人物一覧」等は、「自分が作成したものではない。誰かがやった」と主張。しかし、その情報を二次利用し、掲載を許可・掲載し続けてきたのは事実)。

 

何度も法務局から「あなたがやっている事は部落差別を助長・誘発するからやめなさい」と言われ、国会でも法務大臣が、彼らのアウティング行為、「部落地名総鑑」の出版、ネット公開が「人権侵犯」であると指摘され続けてきたが、公然と反発し、やめない。

当事者が「やめてくれ」と訴えても、「いやだ」と笑いながら、その部落や部落出身者の個人情報や地域名、写真をアウティングし続ける。

当事者や主催者が拒絶しても、原告がいる講演会に、平気で土足で何度も侵入してくる。

先日の上智大学でのABDARCでのイベントでは、主催者が事前に拒否していたのに被告本人が会場に侵入し、バレて追い出された。

「追い出されるのは分かっていた。だから、いつもと同じじゃ、おもしろくないから、ジョン・レノンの恰好を真似して、バンダナと黄色いサングラス、そしてマスクで、左翼系を意識して、入った」と冷笑しながら、示現舎のラジオで語っていた。

それを聞いて、私はぞっとした。
当日、彼の侵入により、講演を妨害され、動揺しながら、それでも話し続けた出演者たち。恐怖と精神的苦痛を受けた当事者。

彼のマイノリティを冒涜した行為を目の当たりにし、イベント中に体調を崩し、トイレで吐いた人もいた。

鳥取ループ・示現社は、部落問題解決に取り組む人たち、部落出身者を、あざ笑うかのように、自己の理屈をまき散らし、当事者が嫌がる事を、楽しみながら、繰り返す。

彼はマジョリティ社会に問うている。

「部落問題の情報を、行政や運動団体だけが独占するのは不公平だ。おれが公平にしてやっているんだ」「俺は差別なんてしていない。あくまで、部落に関する情報を公開しただけだ」

「俺が公開した部落の情報で、部落差別がおきても、俺は知らない。それはお前たちの責任だ」と、当事者とマジョリティ社会に問いかけているように聞こえる。

私は思った。
この間、ずっと、もやもやしていた、彼の行為への言葉にならない気持ち。

「冷たいレイシズム

だと。

「部落差別解消推進法」の周知 各地の先駆的な取組

「部落差別解消推進法」(以下「推進法」)が施行されて半年が経とうとしてます。
国からの指示を待つまでもなく、各地の自治体で「推進法」の周知徹底の取り組みが始まっています。いつくかの先駆的な取り組みを紹介します。

 

1、鳥取県(テレビCM)

鳥取県は、今年3月に「推進法」のテレビCMを放送しました。
放送後は、CMをYouTubeにアップしています。

2、大分市(チラシ全戸配布)

 大分市は 今年3月、全22万世帯(人口約50万人)へ「推進法」の啓発チラシを、全戸配布しています。また、市としてポスターも作成・掲示。
http://www.city.oita.oita.jp/…/con…/1481796288836/index.html

啓発チラシは、「推進法」の周知だけでなく、戸籍不正取得事件や土地差別事件などの近年の差別事件、同和問題の意識調査結果なども踏まえ、「寝た子を起こすな」論を否定する内容。学習資料としても、そのまま使用できる内容です。

大分市は毎年1回、人権啓発チラシを全戸配布する取り組みをしており、前年度は「部落差別解消推進法」をテーマにしたチラシを作成したとのことでした。

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 3、大分県教委(教材作成)

 大分県教委は、「推進法」教職員向けの研修資料(PDF・パワポ)を作成し、HPからダウンロードして研修で使用できるようにしています。

http://kyouiku.oita-ed.jp/jinken/2017/04/post-56.html(教職員向けの研修資料)

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また、小中高校での部落問題学習のカリキュラム、具体的的な教材等を作成し、指導案を公開しています。社会科の授業や部落問題学習の教材等を例示しています。

http://kyouiku.oita-ed.jp/jinken/2017/04/post-55.html同和問題の学習系統表)

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4,同和問題解決(部落解放)・人権政策確立要求実行委員会(ポスター)

大阪府内の行政や各種団体などで構成する「同和問題解決(部落解放)・人権政策確立要求実行委員会」はポスターを作成し、実行委員会加盟の団体の施設やJRなどの駅にポスターを掲示しています。

 

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今後、同和問題啓発月間(旬間・週間)、人権週間などを活かした取組も可能です。
例えば、学校での児童・生徒の人権ポスターの募集があります。そこで、部落差別やヘイトスピーチ、障害者差別などのテーマ設定をして、募集することも可能だと思います。

入賞作品がポスターになり、全学校へ配布・掲示されます。また、人権週間などの時期には、ラッピングバスなどもにも掲示されます。

各自治体が、限られた予算の中でも、法施行の周知・徹底を、工夫をしながら進められています。

何より、まず法務省がポスターや啓発チラシを作成する必要があります。すでに法務省が作成した「ヘイトスピーチ許さない」のポスターは公的施設や駅など多くの場所で掲示されています。

部落差別解消推進法が施行され、もう半年がたちます。早急にポスターを作成する事が求めれています。

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「私たちの部落問題」~上智大学で公開講座~

私たちの部落問題のイベントが6月上智大学で開催されます。
東京近郊の方はぜひ!「部落問題の今」について学べます。

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◆ Lecture「初めての部落問題」
             齋藤直子(大阪市立大学特任准教授)
                「ネットと部落差別」
               川口泰司(山口人権啓発センター)

 ◆Talk Event 「私と部落と反差別」
     【ゲスト】  三木幸美(とよなか国際交流協会)
           
上川多実(BURAKU HERITAGE)
             C  (BURAKU HERITAGE)
            李 信恵(ライター)
            ゆーすけ(C.R.A.C)
    【コメンテーター】香山リカ(精神科医)

 【コーディネーター】内田龍史(尚絅学院大学准教授) 

 
「部落差別解消法」施行~ネットと差別扇動

 2016年12月、「部落差別解消法」が施行されました。
背景には、ネット上での部落差別の深刻化があります。
ネット上では全国の被差別部落(五千ヶ所以上)と部落出身者(1万人以上)が「暴かれ」「晒され」ています。 

さらに、ネット上では部落への差別情報が多く、偏見やデマが大量に拡散・蓄積され続けています。差別に関する正しい知識がないため、偏見やデマ情報を鵜呑みにし、無自覚に差別をしている事例を多く見ます。

第1部では、「部落問題って何?」「部落差別は、いま、どうなっているの?」について学びます。

 

多様な部落出身者~「キャッチャー」が大事~

東京にも多様なルーツを持つ、たくさんの部落出身者がいます。当事者は今、何に悩み、何を思い生きているのか。
東京、大阪で育った当事者の声を聞き、受け止めます。

マイノリティが安心して自分の事を語れるためには、それを受け止める「キャッチャー」の存在が重要になります。

第2部では、マイノリティとマジョリティが「つながる」ために、何が大事なのかを考えたいと思います 。

 

「カウンターの存在」~反差別という立場~

ヘイトスピーチ解消法」成立には、差別を許さない「カウンター」の存在が決定的な役割を果たしました。

差別が「放置」される事で、差別への「ハードル」が下り、現実社会での人権基準(感覚)が壊されていきます。

今回は、部落出身者、在日朝鮮人LGBTなどの当事者や「反差別」という立場で活動してきた出演者たちが、

「『わたし』と『部落』と『反差別』」を切り口に、
「差別の現実」と「差別解消」に向けて語ります。

 

 ABDARC(アブダーク)
Anti-Buraku Discrimination Action Resource Center)
全国の被差別部落の地名や関係者の個人情報をインターネット上に公開している鳥取ループ(示現舎)。
彼らにNOを突き付けるために起こされた裁判情報を中心に、 部落問題の基礎知識などを提供するためにABDARC(鳥取ループ裁判支援サイト)は、設立されました。

お問合せ:検索「ABDARC」(問合せフォーム)https://www.abdarc.net/contact/

 
プログラム
①日時:6月25日(日)13:30~16:45
②場所:上智大学(四谷キャンパス) 6-302

③内容:講演&シンポ

④主催:上智大学「立場の心理~マジョリティの特権を考える」 
                  公開授業(出口真紀子)

⑤協力:ABDARC
    HOME - ABDARC~鳥取ループ裁判支援サイト~

⑥プログラム

第1部 13:30 - 15:00 Lecture
「初めての部落問題」  齋藤直子(大阪市立大学特任准教授)
ネットと部落差別」  川口泰司(山口人権啓発センター)

第2部 15:15 - 16:45 Talk Event
「私と部落と反差別」

【出演者】
  三木幸美(とよなか国際交流協会)
  上川多実(BURAKU HERITAGE)
  C    (BURAKU HERITAGE)
  李 信恵(ライター)
  ゆーすけ(C.R.A.C)
 【ゲストコメンテーター】香山リカ(精神科医)

【コーディネーター】内田龍史(尚絅学院大学准教授) 

 

★会場
上智大学 四谷キャンパス 6号館302室
〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1

JR中央線東京メトロ丸ノ内線南北線/四ッ谷駅 
麹町口・赤坂口から徒歩5分

 

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同和地区の所在地情報のネット掲載はアウト!~プロバイダー業界団体が禁止規定に追加!

www.telesa.or.jp

プロバイダ関係の4大業界団体が、ヘイトスピーチと同和地区の所在地情報の差別的掲載を禁止しました!

今後、この「契約約款モデル」を各サービス会社に実際に導入させる取り組みが必要となります。

課題としては海外のプロバイダは適用されません。でも、まずは一歩前進です。

ヘイトスピーチ解消法」「部落差別解消法」は理念法だけど、やはり法律があることは大きいです。

この間の経過

ヘイトスピーチ解消法」「部落差別解消法」の施行を踏まえて、総務省が今年1月5日、プロバイダ・通信関係4団体に対して、ネット上の差別解消に向けた対応を要請しました。
※関係4団体=電気通信事業者協会、テレコムサービス、日本インターネットプロバイダー協会、日本ケーブルテレビ連盟

国からの要請を受けて、通信関連4団体で策定している「違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項」(「契約約款モデル」)の解説部分を3月15日に改訂を実施しました。

具体的には、「契約約款モデル」条項で禁止事項とされている「他者に対する不当な差別を助長」する等の行為に、

ヘイトスピーチ(本邦外出身者に対する不当な差別的言動)

②同和地区を示す情報(差別助長・誘発目的)

「不当な差別的取扱いを助長・誘発する目的で、特定地域がいわゆる同和地区であることなどを示す情報をインターネット上に流通させる行為」

が含まれることを解説において明確化しました。

 「契約約款モデル」で差別禁止の規定

各社がサービス利用者との契約時に交わす際の「契約」モデル(契約約款)を、業界団体が作成し、会員に推奨しています。そこには遺法・有害情報を規制するための「禁止事項」を設けています。 

これまで「他者に対する不当な差別を助長する等の行為」が設けられていたのですが、今回、新たに「ヘイトスピーチ」と「同和地区を示す情報(差別助長・誘発目的)」をネット上に流通させる行為が追加されました。

この「契約約款」モデルを参考に、各電気通信事業者が自社の契約書を「モデル」同様に改訂していくことが推奨されたということです。 

ただし、法的強制力はないので、各事業者の契約約款を改訂させていく取り組みが必要となります。

プロバイダ責任制限法」の人権ガイドライン

この4団体は国内の電気事業通信事業者の多くが所属しています。法務省人権擁護局も、この団体らが作成している「プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」(プロバイダ責任制限法ガイドライン等協議会)を、ネット人権侵犯事件の削除要請の判断基準としています。

ヘイトスピーチ、差別を助長する同和地区所在地情報のネット掲載は、アウト!という基準ができたことは大きな前進です!

今後は、法務省地方自治体、市民団体、個人等が、差別投稿等に対して、プロバイダや管理者へ「削除要請」をするときの大きな判断基準になります。

部落差別解消法、ヘイトスピーチ解消法の具体化の施策の一つとして、行政によるモニタリング(ネット上差別の実態把握)を実施し、違反を発見したらこの「契約約款モデル」を削除要請の判断基準、根拠としてネットサービス事業者へ削除要請をやっていけることになります。

以下は、「禁止事項」の解説(改訂版)の一部抜粋です。

さあ、これから、ネット上の差別対策に具体的に進めていきましょう。

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