部落差別は、今 ~TUBAME-JIROのブログ~

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衆議院法務委員会で部落差別の実態について質問!

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部落差別解消法の具体化に向けて質問する宮崎政久議員
2021年3月17日の衆議院法務委員会で宮崎議員(自民)から、「部落差別解消推進法」の具体化についての質問が行われました。法務省が実施した「推進法」第6条にもとづく実態調査結果を踏まえた課題について明らかになりました。
★成果
法務省は部落差別について結婚や交際で現存しているとの認識をあらためて明らかにした。
②「識別情報の摘示」(ネット上で同和地区を晒す行為)は、結婚差別などの部落差別に直結するとの認識を示し、法務省としてプロバイダ等の事業者に徹底するとの姿勢をあたらめて明らかにした。
③人権相談を地方自治体とさらに連携して取り組む姿勢を示した。
★課題
法務省の依命通達だけでは、鳥取ループの「部落探訪」は削除できていない。

法務省が依命通達をもとに「識別情報の摘示」を削除要請しても消されない現実が浮き彫りになった。ネット事業者も訴訟リスクを恐れて対応しない。削除させるための法令が必要!!
②相談体制の充実では職員の部落問題研修を充実するというが、法務局の職員は「中立性」という名のもとに、解放同盟などが関わる集会や学習会には一切参加していない。当事者団体や地元の部落の人たちとかかわらずに、どうやって部落差別を理解するのか。
③これまで当事者は、そんな法務局への不信感から結婚差別や差別発言を受けても法務局に相談してこなかった。その結果で、部落差別が「少ない」という認識をしてきた。
今後、一つひとつの部落差別事件を法務局へ報告、人権侵犯事件として相談して、差別行為者に対しての説示や限界の立法事実を積み上げて、包括的差別禁止法や人権侵害救済法の必要性を求めていく必要がある。
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以下、具体的な質問と答弁になります。

◆部落差別解消推進法
【宮崎議員:部落差別の現状認識について】
部落差別については「政府は部落差別の実態についてどう認識しているのか?」「6条調査結果をふくめて政府の認識」を問いました。
【小野田法務大臣政務官
「同和地区の出身を理由に結婚を妨げられたり、差別発言、落書きをされたりなどの事案が存在しており、以前として部落差別はあるものと認識している。
法務省人権擁護局は2020年6月、実態調査結果をとりまとめた。この調査においても、国民の間に部落差別についての正しい理解が進む一方で、特に交際、結婚に関しては心理面における偏見、差別意識が依然として残っていることが明らかになっている。」
法務省の人権擁護機関においてはこの実態調査の結果も踏まえて、部落差別の解消に向けて国民の理解と共感を得られるような人権啓発活動や、相談者に寄り添った人権相談等にしっかりと取り組んでまいりたい」と答弁。
【宮崎議員:削除要請について】 
同和地区の識別情報を誰もがネット上で検索できて、リストすら入手できる状況がある。これまでは興信所に聞くなどをしていたが、そんなことをしなくても出来るようになっている。2018年12月の法務省の依命通知後、削除要請とその結果、運用前後の変化があるのか。
【菊池人権擁護局長】
部落差別は依然として存在している。結婚や交際などの部落差別を可能にしているのが、特定の地域を同和地区と特定する情報であり、「識別情報の摘示」といわれる情報である。
法務省の人権擁護機関としては従前から、ネット上の人権侵害情報に関して、プロバイダ等に削除要請等をおこなうこととしている。
特に識別情報の摘示の事案については、2018年12月27日の依命通知により、その目的の如何に問わず、それ自体が人権侵害の恐れが高い、すなわち違法性の高いものであり、原則として削除要請の対象とすべきものであるとの考えのもと対応している。」
「具体的に依命通知の前後の状況について、ネット上の「識別情報の摘示」の人権侵犯事件の件数は2018年が40件(削除要請5件)、2019年が200件(削除要請20件)であり、2020年も増加傾向にある。しかし削除要請後の削除率は残念ながら顕著な変化はない。
この点について、「識別情報の摘示」が「部落差別に直結する情報であって、すみやかに削除されるべきでものであるとの認識を事業者との間で協議・認識できるよう、意見交換の場を設けてまいりたい。」
「いずれにしても識別情報の摘示の事案に対して、適切に対処していきたい。」との答弁。
【宮崎議員:相談体制の充実について】
調査結果では、都道府県の人権相談窓口の設置は半数以下。相談体制の充実に向けてどう取り組むのか。その際、地方法務局が各地の地方法務局と自治体が連携することが大事。モデル地区を設置した取り組みをしてはどうか?
【菊池人権擁護局長】
法務省・地方法務局・各支局もいれると311カ所の人権相談窓口がある。まずは、相談に応じる職員が部落差別について正しく理解する必要があり、職員に対する研修をしっかりとおこなっていく。」
地方公共団体の連携として人権啓発活動ネットワーク協議会があり、都道府県レベルで50、市町村レベルで193ある。このネットワークは人権啓発活動を中心としてものであるが、既存の窓口やネットワークを活用して、相談体制の充実に取り組んでいきたい。」
信恵、他40人
 
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