部落差別は、今 ~TUBAME-JIROのブログ~

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部落差別と戸籍の非公開の闘い

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民進党蓮舫代表の戸籍公開が問題になっている。

戸籍は本人と親族などの血脈を証明するもの。そのため、戸籍に書かれた個人情報をもとに身元調査が行われてきた。差別されたくないために、本籍地を何度も変えた部落民もいる。

部落差別では、戸籍が身元調査に悪用されてきた歴史がある。戸籍に書かれた本籍地や親族等の情報をもとに、部落民かどうか調べられ、結婚差別や就職差別を受けてきた。
部落解放運動は戸籍公開制限との闘いの歴史でもあった。

戦前、全国水平社の闘いにより、壬申戸籍に記載された「元穢多」「新平民」などの族称欄が廃止された。

戦後も結婚や就職に際して、戸籍を用いた身元調査が後を絶たず、解放同盟は「戸籍の自由閲覧を制限させる運動」を展開し、1976年戸籍法が改正された。

1968年に壬申戸籍が封印されてからも、戸籍の本籍地や親族情報を元に、身元調査が行われてきた。

1975年に「部落地名総鑑」事件が発覚。部落の所在地一覧が販売され企業や探偵者などが購入、法務省が650冊以上を回収した。

戸籍と「部落地名総鑑」を照合し、身元調査か行われてきた。部落と部落民が暴かれ、該当すれば結婚差別や就職差別を受けてきた。
1976年に戸籍法を改正し、請求事由の明示によって、不正目的が拒否できる「戸籍公開原則の制限」が行われた。

さらに、こうした戸籍の閲覧制限が厳しくなるにつれ、今度は住民票で「本籍」を調べ、身元調査を行う事件が続発し、1985年住民基本台帳法も改正させ「住民票の公開」制限を行った。

その後、各地で身元調査規制条例の制定運動。

就職差別撤廃のための運動が展開され、就職試験のエントリーシートは全国高校統一応募用紙が使用されるようなった。また、戸籍の提出や面接時に本籍や親の職業など本人の能力以外の情報収集することも禁止された。こうして、公正採用選考システムを作り、1999年職業安定法の改正(戸籍提出、履歴書の本籍地記載もアウト)へとつながる。

行政書士と探偵による戸籍の不正取得事件が多発し、2006年には「探偵業法」制定され、差別身元調査が禁止となった。そして、2008年には戸籍法が改正され、請求時の本人確認の徹底、不正取得を依頼した人も刑罰となった。こうして、戸籍は原則非公開となった。

現在、戸籍の不正取得防止に向けて、全国の650以上の自治体で登録型本人通知制度が導入されている。

 

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