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部落差別は、今 ~TUBAME-JIROのブログ~

当事者の声、マイノリティの視点、差別の現実を踏まえた情報発信をしています。

どうする?ネット上の人権侵害!

①ネット上の人権侵害に対する現状

現在、ネット上における人権侵害に対して、基本的に行政は、主体的に対応していません。法務省も自らネットパトロールをして削除要請などはしていません。

基本的に法務省が市民から人権侵犯事案として削除要請の依頼があれば、そのサイトを確認し、人権侵犯として認定したら、プロバイダーや管理者等へ削除要請するというスタンスです。

 

部落差別への削除要請は30件だけ

法務省の部落差別の人権侵犯処理事案は
2013年度80件
2014年度107件
2015年度113件

ネット上の部落差別を「人権侵犯」として削除要請したのは
2013年度5件
2014年度10件
2015年度30件

何十万件とある差別投稿や部落地名総鑑があるなかで、たったの数十件しかプロバイダー等に削除要請出来ていません。しかも、すべてが削除される訳ではないです。

ネット上での人権侵害被害者は、プロバイダー等に個人が削除要請をしてもほとんど対応されません。ネット掲示板2ちゃんねる」の削除率は約10%です。

海外サーバーだと削除はほぼ難しい。争うとしても刑事告発はハードルが高く、名誉毀損や侮辱罪といった民事になると、裁判で勝ってもそれ以上に裁判費用がかかるため、経済的にも精神的にもボロボロになることがほとんどです。

 

 ◆ヘイトスピーチ対策法の施行で・・・

 ヘイトスピーチ対策法が6月に施行されて、法務省は、数名のスタッフですが、被害相談対応チームを新設しました。申立てを受けてネット上の中傷や脅しは「人権侵犯」と認定し、サイト運営会社に削除を要請。削除に応じる会社も出はじめています。

www.kanaloco.jp

www.tokyo-np.co.jp

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◆民間企業でも

また、mixi、モバゲー、グリーなどは24時間365日、200~400人の体制でチェックをしています。過去に未成年の子どもや女性などが犯罪に巻き込まれる事件があり、会社(商品)の社会的信用のためにも、必要経費としてお金をかけて対応しています。

 

②先駆的な海外の取り組み

欧州ではネット上の差別にも差別禁止法があり、イギリスでは複数の法律をもって対応しています。

ヘイトスピーチ(表現)があれば罰金や禁固刑、あるいはその両方が科せられます。ドイツでは民衆扇動罪が適応され、禁固刑です。出版物による差別も法律で禁止されています。

フランス政府は130億円かけてネット監視機関を創設し、ヘイトスピーチ等の言葉を自動集約して監視しています。

 

◆違反通報で24時間以内に削除

TwitterGoogleFacebookYouTubeMicrosoftの5社は違反通告があると24時間以内に削除する形になりました。これは欧州委員会の規約に賛同したからです。この5社の日本での対応も、今後、取り組んでいく必要があります。

 

③プロバイダーの契約書で削除規定

今後、注目する取り組みとして、プロバイダーが利用者と契約する際に、差別や人権侵害の通報があれば、プロバイダーの判断で削除することを事前に了解してもらう方法です。

(一社)テレコムサービス協会「違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項」を作って紹介し推奨しています。

プロバイダーや通販サイトなどインターネット関連の会社の契約に、人権侵害の違反通告があった場合、会社の主体的な判断で削除していくという文言を利用規約に入れて、サービス提供するという方法です。

これらの先駆的な取り組みを、企業や行政等が連携していくことも新しい方法の一つです。

www.telesa.or.jp