読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

部落差別は、今 ~TUBAME-JIROのブログ~

当事者の声、マイノリティの視点、差別の現実を踏まえた情報発信をしています。

「部落差別解消推進法」が成立!(12月9日)

12月9日、参議院本会議で「部落差別解消法」可決され、成立した。マイノリティにとっては、宣伝法であっても、法律があることが、どれだけ勇気づけられるか。

「差別はなんかない」と「ある」のに「ない」ことにされ、「差別されるのはお前たちのせいだ」と言われ正当化されきたから。

そんななかで、明確に「部落差別は存在する」とし、解消に向けて取り組むと国が示したことは、ほんと大きい意味がある。

 今回の法案は付帯決議も含めて、どちらにも使えるように、ある意味曖昧なところがたくさんある。だからこそ、これから、私たちが「この法律をどう具体化させるのか」を真剣に考えて、提案していかなければいけない。うかれている場合ではないといけない。

 今回の法律の意義として、

①「部落差別は存在する」と、国が明確に認めたこと。

差別が「ある」「ない」の議論に決着をつけた。今後は、共産党の「部落問題は解決した」という主張は明らかに法律に反する主張であることが明確になった。

だから、行政や学校では部落差別は「ある」という前提にたち、その解消に向けて取り組むことが責務とされた。

 

 ②「寝た子を起こすな」論を、明確に否定したこと。

「学校などで教えなければ、差別はなくなる」「ことさら部落問題を取り上げた授業や研修をするから差別が残る」といった「寝た子を起こすな」論は、誤りであると、それでは「部落差別はなくらない」と国会答弁で何度も明確に否定した。

ネット社会で無知が新たな差別を生む。だから、正しく部落問題について学ぶ必要があることを示した。

この二点が、大変重要な点。共産党の主張は、もう明確に否定されたということ。恒久法であるため、これらの考えは、今後、完全に間違いであることが確定した。

そして、今後の私たちの課題として、この法律を具体化するための議論と方針をまとめ、提言・実施させていく取り組みを行わなければならない。

1965年に同和対策審議会答申が出され、その具体化をもとめ福岡から東京までの全国大行進を実施し、各地での具体化を求める議論と提言によって、ようやく1969年に同和対策事業特別特措法ができた。

今回も同じように、このままでは絵に書いた餅。たくさんの限界と矛盾、付帯決議にあるようにある意味、解放運動や同和教育を封じ込める側面もあるのが事実。

だからこそ、この法律にうたわれている、

①「部落差別を解消するための教育・啓発」
②「相談窓口の設置・充実」
③「実態調査の実施」

これらを、具体的にどう進めていくのかが問われている。国もまだ、具体的な方針は描けていない。

 

****************************

  部落差別の解消の推進に関する法律(2016.12.9成立)

(目的)

第1条 この法律は、現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ、全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識の下にこれを解消することが重要な課題であることに鑑み、部落差別の解消に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、相談体制の充実等について定めることにより、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現することを目的する。

 

(基本理念)

第2条 部落差別の解消に関する施策は、全ての国民が等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、部落差別を解消する必要性に対する国民一人一人の理解を深めるよう努めることにより、部落差別のない社会を実現することを旨として、行われなければならない。

 

(国及び地方公共団体の責務)

第3条 国は、前条の基本理念にのっとり、部落差別の解消に関する施策を講ずるとともに、地方公共団体が講ずる部落差別の解消に関する施策を推進するために必要な情報の提供、指導及び助言を行う責務を有する。

2 地方公共団体は、前条の基本理念にのっとり、部落差別の解消に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その地域の実情に応じた施策を講ずるよう努めるものとする。

 

(相談体制の充実)

第4条 国は、部落差別に関する相談に的確に応ずるための体制の充実を図るものとする。

2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の実情に応じ、部落差別に関する相談に的確に応ずるための体制の充実を図るよう努めるものとする。

 

(教育及び啓発)

第5条 国は、部落差別を解消するため、必要な教育及び啓発を行うものとする。

2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の実情に応じ、部落差別を解消するため、必要な教育及び啓発を行うよう努めるものとする。

 

 

(部落差別の実態に係る調査)

第6条 国は、部落差別の解消に関する施策の実施に資するため、地方公共団体の協力を得て、部落差別の実態に係る調査を行うものとする。

 

 付 則

この法律は、公布の日から施行する。

 

 

headlines.yahoo.co.jp